ゲーム業界でテスト自動化に取り組んでいる方々向けに、過去(2015年から2020年)のCEDEC(Computer Entertainment Developers Conference)での講演をまとめてみましたので、参考にしていただければと思います。講演資料があるものは載せておりますので、ご活用ください。資料はCEDiL(CEDEC Digital Library)に会員登録、ログインするとダウンロードできます。
2015年から2017年くらいのCEDECでは、自動化に関するセッション数が多く、盛り上がっていた時期でした。では、2015年から順番に見ていきましょう。

CONTENTS

CEDEC2015

2015年はテスト関連7セッション中ゲーム以外の自動化1例、ゲームのテスト自動化は3例、開発環境CICD関連が3例でした。(筆者調べなので漏れていたらすみません。)では、それぞれどんな内容だったか見ていきたいと思います。

[JaSST×CEDECコラボセッション] 組み込みソフトウェアのシステムテスト自動化による作業の効率化

https://cedec.cesa.or.jp/2015/session/ENG/13267.html

こちらはJaSSTとCEDECとのコラボセッションでした。
JaSSTは「ソフトウェアテストシンポジウム(JaSST : Japan Symposium on Software Testing)」というNPO法人ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)が主催しているテスト業界のイベントです。毎年CEDECとコラボしています。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1380

できるところから始めよう ~ ゲーム開発支援ツールのテスト自動化事例

https://cedec.cesa.or.jp/2015/session/PRD/7543.html

こちらは株式会社インテリジェントシステムズ様の事例です。ゲーム開発支援ツールとしてデバッガーやテスト支援ツールを開発しているということで、その運用の仕方や事例を発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1393

プロダクション分野のプラクティスについてCIや自動テストなどを中心に語るラウンドテーブル

https://cedec.cesa.or.jp/2015/session/PRD/3780.html

こちらは株式会社セガゲームス(現株式会社セガ)様によるセッションです。手法や技法にまつわる課題や解決事例を共有されていました。事前に参加者から提出されていた課題をもとに、進めていくという参加型セッションとなっていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1307

長期運営タイトルに後からパイプラインの自動化を導入した際の技術的Tips

https://cedec.cesa.or.jp/2015/session/PRD/3727.html

こちらも株式会社セガゲームス(現株式会社セガ)様によるセッションです。長期運営中のゲーム開発において、CIツールJenkinsを使用した具体的なTipsを紹介されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1306

スマホゲーム開発を支えろ!〜汗と涙のQAエンジニアリング〜

https://cedec.cesa.or.jp/2015/session/PRD/7755.html

こちらはグリー株式会社様の事例です。2015年からスマートフォンゲームのQA自動化事例も、少しずつ増えてきた気がします。Q Aエンジニアがいても品質保証が困難だった事例や、いたからこそうまく行ったという事例を発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1333

インハウス継続的インテグレーションツールによるゲーム運用全般の自動化について

https://cedec.cesa.or.jp/2015/session/PRD/5794.html

こちらは株式会社コナミデジタルエンタテインメント様の事例です。C Iツールについてのお話をされておりました。実践的なお話を展開されていたようです。

SHIFTが考える新しいゲームデバッグ手法「GAME CAT」とは? とJenkins Platform Enterprise Editionによるコンテンツパイプラインの改善

https://cedec.cesa.or.jp/2015/session/AC/15440.html

こちらは株式会社SHIFT様の事例です。属人的なゲームデバッグに標準化を取り入れたお話や、Jenkins Platform Enterprise Editionによるコンテンツパイプラインの改善、やKiuwanが提供する継続的コードインスペクションのお話もされていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1403

CEDEC2016

続いて、2016年に行われた講演を見ていきましょう。

ビルドエンジニアを「専任」でやってみた ~「動けばいいや」は許しません!~

https://cedec.cesa.or.jp/2016/session/PRD/7967.html

こちらは株式会社バンダイナムコスタジオ様のセッションです。
「ビルドエンジニア」という職種の紹介を通して、開発環境の整備が「簡単に・片手間」では難しくなっていること、また、専任する意義について発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1444

[JaSST×CEDECコラボセッション] ゲーム業界における人工知能×ソフトウェアテストの未来

https://cedec.cesa.or.jp/2016/session/PRD/12366.html

こちらは株式会社SHIFT様のセッションです。
人工知能テストによる利点といった背景をはじめ、主要な技術や思わぬ落とし穴など、現場ならではの知見も発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1474

チームのビルドパイプライン、錆びていませんか? ~Jenkinsは定期的に組み換え、掃除しよう~

https://cedec.cesa.or.jp/2016/session/PRD/8020.html

こちらは株式会社バンダイナムコスタジオ様のセッションです。
Jenkinsを利用したビルドパイプラインの構築・保守の具体的な事例を紹介し、ビルドパイプラインを定期的に見直すことの重要性を発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1477

できるところから始めてみた ~ QAエンジニア活動報告・静的解析を中心に

https://cedec.cesa.or.jp/2016/session/PRD/7066.html

こちらは株式会社インテリジェントシステムズ様のセッションです。
注力した静的解析を中心に、無償ツールを駆使した結果とノウハウ、見えてきた課題についてや、1年間のQAエンジニア活動でできたことや試したことを紹介しつつ、知見と今後の展望について発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1467

ゲーム開発におけるデバッグ作業の自動化 ~ OpenCVの「眼」で捉え、Pythonの「脳」が思考し、Appiumの「指」で動かす

https://cedec.cesa.or.jp/2016/session/PRD/4310.html

こちらは株式会社Cygames様のセッションとなります。
テストの自動化は魅力的なテスティング・フレームワークが整備されていますが、その多くが「単体テスト」「結合テスト」にフォーカスしており、「受け入れテスト」は人間の能力に依存している状態になっている点で、ゲーム開発の最前線ではどのような取り組みが行われているか具体的な事例を発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1575

『ベヨネッタ2』におけるゲーム品質を上げる為の自動化 ~オートプレイと継続的なパフォーマンス計測~

https://cedec.cesa.or.jp/2016/session/PRD/1660.html

こちらはプラチナゲームズ株式会社様のセッションとなります。
『ベヨネッタ2』開発者ブログで紹介しきれなかったオートプレイの実装に至った経緯と運用の発表をされていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1454

CEDEC2017

続きまして、2017年に行われた講演です。

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』におけるQA ~ゲームの面白さを最大化するツールやデバッグの紹介~

https://cedec.cesa.or.jp/2017/session/PRD/s58eed9c1e456f/

こちらは任天堂株式会社様のセッションとなります。
近年、QAという言葉を聞くが定義がバラバラになっているため、
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』ではQAの役割をその面白さを最大化することと定義をしたため、
デバッグ運営について、どのように考え、工夫したのか具体例の発表をされていました

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の遊びと物量を両立するための制作パイプライン・TA事例

https://cedec.cesa.or.jp/2017/session/PRD/s58eedbb3d91b9.html

こちらも任天堂株式会社様のセッションとなります。
パイプラインとTAの観点から、遊びの追求と物量という一見相反する2つを両立させるために今作で行った取り組みについて発表されていました。

無料で始める!「龍が如く」を面白くするための高速デバッグログ分析と自動化

https://cedec.cesa.or.jp/2017/session/ENG/s58be29b7d3c2b.html

こちらは株式会社セガゲームス(現株式会社セガ)様のセッションとなります。
「龍が如く6 命の詩。」の開発期に発生するデバッグログ(Printf出力したものやゲームプレイログを含む)を、オープンソースの組み合わせ(Fluentd + Elasticsearch + Kibana)により収集・蓄積・分析し、オートテスト(自動プレイテスト)、Jenkins、Redmine等と連携することで、開発とテストのコストを削減し、ゲームの品質や面白さの向上につなげた事例について発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1621

Fate/Grand Orderにおける自動リプレイを用いたQA改善への挑戦

https://cedec.cesa.or.jp/2017/session/ENG/s58dd988141801.html

こちらはディライトワークス株式会社様のセッションとなります。
ゲームにおける自動プレイと自動リプレイについてのアプローチ方法及び
Fate/Grand Orderで採用したユーザー操作により呼び出される関数を自動で収集、専用サーバーに記録しておき、後から再生を行えるようにするというアプローチについて発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1716

ITの神よ、人間の造りしものにありしバグは、すべて時と共に消え失せました。 ただ創り手の、想いと、作品だけが、不滅です。~開発者・QAのための未来。最新の事例とともに bySHIFT~

https://cedec.cesa.or.jp/2017/session/AC/s59158d566f65d.html

こちらは株式会社SHIFT様のセッションとなります。
テストにおける生産性向上の取り組み、リリース前の事前ユーザーレビューの重要性、テスト自動化の事例、AIによるカスタマーサポート(CS)サービス「AICO」のご案内なども交え、近未来のQAについて発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1727

[JaSST×CEDECコラボセッション]開発とテストが一体となったソフトウェア開発

https://cedec.cesa.or.jp/2017/session/PRD/s59128acca7ccd.html

こちらはヤフー株式会社様のセッションとなります。
世の中やヤフー内でおこなっている、開発とテストが一体となったソフトウェア開発を紹介しつつ、そのような状態に移行していった際の課題や克服した方法を発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1615

中規模チームを支える自動化と属人化しないノウハウ共有の取り組み

https://cedec.cesa.or.jp/2017/session/PRD/s58dcdfa92e3ab.html

こちらは株式会社カヤック様のセッションとなります。
スマホゲームタイトルの開発/運用の現場を支えている開発の仕組み化と自動化の取り組みについて具体的な例及び自動化する上で気をつけるべき点を交えつつ、現在のチームではその問題をどのようにして解決しているかという取り組みについて発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1602

CEDEC2019

2018年はテストに関する講演はあったものの、テストの自動化についての講演がなかった年でした。2019年は2例です。

ブラックボックステストの自動化による、高品質なテストの実現と自動化部隊の育成

https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5c9de0dfca21a.html

グリー株式会社様のセッションです。
ブラックボックステストの品質向上への自動化活用事例と、属人化排除のためのテスターへの技術教育の取り組みについて紹介されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2077

AIにゲームをデバッグさせることは出来るのか? 〜ゲームAI専門会社モリカトロンの挑戦〜

https://cedec.cesa.or.jp/2019/session/detail/s5d1c06b2116c4.html

モリカトロン株式会社様のセッションです。
AI研究の成果をゲーム業界に役立てるために設立したゲームAIの開発専門企業です。同社が始めたAI品質保証事業において、「人間のデバッグ効率を最大化するためのAIやツール」に焦点を当て、研究成果を発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2128

CEDEC2020

最後に、2020年の講演のご紹介です。2020年は2例でした。

AIにゲームをデバッグさせることは出来るのか? Season2 〜monoAI technology AIQAツール開発チームの挑戦〜

https://cedec.cesa.or.jp/2020/session/detail/s5f069e6dc2180.html

こちらは、当社AIQVE ONEのグループ会社であるmonoAI technology株式会社の事例です。ゲームAIの開発専門企業であるモリカトロン株式会社の子会社である同社は、AIによるデバッグの自動化を目標としつつ、人間のテスターが行うデバッグ業務のサポートや、自動化や効率化、テスト品質アップなど、デバッグ効率を最大化するためのAIやツールの研究開発を積極的に行っています。CEDEC2019で紹介した同社の自動化ツールが、1年後どのくらい進化したかについて発表されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2316

「龍が如くスタジオ」のQAエンジニアリング技術を結集した全自動バグ取りシステム

https://cedec.cesa.or.jp/2020/session/detail/s5e71f52615726.html

こちらは、株式会社セガ様によるセッションです。
「龍が如くスタジオ」で取り組んできた自動テストや開発環境の自動化技術を活用し、バグにまつわる作業フローを最大限自動化した全自動バグ取りシステムについて、「龍が如く7 光と闇の行方」での事例を交えて紹介されていました。

【講演資料】

https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/2209